物理のトリビア
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漫画ドラゴンボールに出てくる界王星の重さはパチンコ玉くらいで2トンもあるって知ってた?
漫画「ドラゴンボール」でラディッツと一緒に死んだ孫悟空はナッパとベジータの襲来から地球を守るべく、強くなるために界王さまのところへ行って修行をする。その界王さまがいる界王星(海王星ではありません)の表面での重力は地球の10倍あるという。
解説1:その星が地球の密度と同じで均一な球であった場合、その半径は地球の何倍になるだろうか?万有引力はお互いの質量に比例し、お互いの距離の二乗に反比例する。星を密度の一定な球として、星の質量をM、星の半径をrとすると、質量mの人にかかる重力は
F=GmM/r2 G:万有引力定数
星の密度をρとすると 質量は M=4πρr3/3 となるので
F=4πGmρr/3 ∝ rρ
つまり密度が同じなら半径に比例して重力は増える。重力が10倍の星なら半径も10倍なければいけない。
解説2:ところが漫画ではその星は極めて小さく、界王さまが毎日自動車でその星を1周するのが趣味だという。自動車の速度が時速60kmで1分で1周するとして、その星の密度は地球の何倍になるか?
半径rの球の円周は 2πr=60000(m)/60 r=160
地球の半径は(均一密度で球として導出) 約6.2×106m
地球の密度は 約5.5g/cm3
地球の重力は 半径(m)×密度(g/cm3)=6.2×106×5.5
界王星の重力は 160×ρ
したがって 10:1=160×ρ:6.2×106×5.5
ρ=6.2×106×5.5×10/160=2.0×106(g/cm3)
つまり界王星はパチンコ球くらいで2トンもある。これって白色矮星が1.4トンだからそれに近い。つまり界王星は星の一生の終わりに近い姿なのだ!!