物理のトリビア

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 虹はどうして上が赤、下が青になって見えるのでしょう?

解説1:虹は太陽に向かって見える?太陽を背にして見える?

光が図のように空気中の水玉に入ると光はそこで曲がります。(光がどうして屈折するかについてはWEB教科書光の分野光が屈折する理由を見てください。)

    

水玉からすぐ出てくる光@といったん反射して2回目に出てくる光Aがあります。

@は太陽から直接水玉を通らないでやってくる大多数の光に混じるので見えません。

Aの光が我々が一般に目にする虹です。つまり虹は太陽からの光が水玉の中で跳ね返ってきた光を見ているのです。だから虹は太陽を背にして見えるのです。

ちなみにこの光は太陽の光とだいたい40°くらい角度をなしています。だから下図のように太陽の方向から40°の方向を見ると虹がよく見えます。

 

ではどうして虹は下が青、上が赤となって見えるのでしょう。

解説2:光は色(波長)によって曲がる割合が異なります。赤い光のほうが曲がりにくく屈折率が小さい)、

 青い光のほうが曲がりやすい(屈折率が大きい)のです。

(どうして光の色によって屈折率が違うのかはちょっと難しいのでよくわかる解説のページを見てください)

上の図のように水玉の中で青い光は赤い光よりよく曲がって出てきます。

    

私たちは一つの点から見ているのであまり曲がらない赤の光は上の方の水玉から、よく曲がる青い光は下の方の水玉からやってくる光を見ているのです。

だから虹は赤が上、青が下になっているのです。

 

Aで出てこなくてもう一回反射して出てくる光はあるの?

解説3:水玉の中で2回反射して出てくる光Bは上の方へ行ってしまいますから私たちには届きません。

ただ 上下を逆にしたらどうなるでしょう?つまり太陽からの

光が水玉の下半分に入ると2回反射したBの光は私たちに届きます。

    

もちろんこの光も赤い方が曲がりにくく青い光のほうが曲がりやすいので下図のように今度は上が青の虹が見えます。これを副虹と言います。

この虹は普通の虹より少し高いところにやや幅広く現れます。 ただ2回反射してきた光だからめったにお目にかかることはありませんよ。

 

もう変わってしまいましたが以前「めざましテレビ」と言う番組の一番最後に出てきた虹はこの副虹だったの知ってましたか?

 

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