中学生にもよくわかる解説

ギターやピアノの弦は細いほうが音が高く、引っ張る力(張力)が大きいほど音が高いのはどうして

 

解説1:まず、ばねが振動する場合を考えます。

同じ強さのばねに重いおもりと軽いおもりがついている場合ゆれはどう違うでしょう?重いおもりのばねのほうがゆっくり、 軽いおもりのばねのほうが速く振動します。また強さが違うばねに同じおもりをつけてゆらすとどうなるでしょう?強いばねほど振動は速く、弱いほどゆっくり振動します。つまりばねが振動するとき その振動数(1秒間に何回振動を繰り返すか)はおもりの質量が小さいほど、ばねの力が強いほど大きいのです。

 

 

 

 

 

 

 

高等学校ではばねの振動数がばね定数(ばねの強さを示すもの)の平方根に比例しおもりの質量の平方根に反比例することを学習します。

 

解説2:弦が振動する場合を考えます。

図のように両端が固定された 弦が振動しています。弦の真ん中の部分に着目すると、その部分はばねのおもりのように振動しています。

         

弦の太さが太いと弦は重いし、細いと弦は軽くなります。つまり弦の太さが太いか細いかは振動するばねのおもりの質量 が大きいか小さいかと同じことなのです。すると太い弦は振動するおもりの質量が大きいのと同じなのでゆっくり振動します。逆に弦が細いとおもりの質量が小さいことになり振動は速くなります。

だから細い弦ほど振動数が大きく、高い音になるのです。

 

弦を引っ張る力(張力)は弦の各部分が引っ張り合う力なので真ん中の部分は両側から張力で引っ張られています。その力は弦の真ん中が外側へゆれるとその部分を内側へ引き戻そうとする力になります。

つまり張力が大きいか小さいかはばねの力が強いか弱いかと同じなのです。すると張力が大きいとばねが強いのと同じなので速く振動し 、張力が小さいとばねが弱いのと同じなのでゆっくり振動します。

だから弦の張力が大きいと振動数が大きく高い音になるのです。

 

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