小・中・高等学校の理科授業では,基礎的な観察活動や実験の実施があまりにも乏しいことが気がかりです。教職に就いた卒業生も,「観察や実験をどうやって進めたら良いのか分からない」と駆け込んで来ることもしばしばです。卒業研究では,基礎となる研究手法や課題を解決して上での論理的思考力を修得します。この時期に全力で取り組んだ研究やその過程は,皆さんが生きていく上での自信(生きる力)となり,どんな壁にぶつかっても乗り越えられる大きな助けとなるに違いありません。研究室では,そんな皆さんを応援しています。
研究室では,身近に見られる「地学的な自然」を研究対象としていて,その自然がどのようにつくられているか?(つくられたか?),どのような環境を示しているのか?気候との関係性や現在の環境評価はどうか?そして,身近な自然を活かした理科教育とそのあり方,理科教材の研究などを主テーマとして進めています。
地学は,物理学・化学・生物学を基礎とした総合科学で,野外での調査や観察,室内で行う実験と解析などその研究スタイルは様々です。何れにしても研究対象は身近な自然そのものです。地球がもつ不思議やその背後にある歴史性を次の世代に興味深く教え伝えることができる人材が,一人でも多く巣立ってくれることを願っています。
現在の研究テーマ
層位・古生物学、地質学、科学教育
主な担当授業
学部
大学院
⇒ 授業内容の詳細は、本学シラバス参照
卒論生
川原や海岸の砂を“鳴き砂”にする試み
身近な粘土から陶器をつくる試み−粘土成分の比較と特徴について−
崖の色は何を意味しているのか?その秘密を探る研究
大型化石を理解するための支援教材の開発と活用例
植物が体内にもつ石英の不思議とその特徴
塩(岩塩)の不思議を探究し教材に活かす研究
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